新しい時代へのメッセージ
豊口協[長岡造形大学理事長]

ミュージアムといえば、パリのオルセーミュージアムと
ワシントンはスミソニアンのモダンアートミュージアム
が先ず頭をよぎる。建築をふくんだすべてが作品であり、
明解な哲学が軸になっている。
そのミュージアムに勝るとも劣らない、個性豊かなギャ
ラリーが誕生した。その名称は『mu・an』。自宅の
1階を改修したものだが、モダンアートの作家、立見迪
子の感性がその空間のすみずみにまで配られている。抽
象の世界を、ひたすら求めつづけて来た情念が、キャン
バスからとび出してギャラリーを構成している。光や影
の作品も演出可能な壁面素材と色彩計画。こんなギャラ
リーは他にはない。
ここでオープン記念の企画展が開かれる。画廊の主「立
見迪子の人生を語る」といえるような作品展である。作
家として多くの友人を持つ立見迪子の「たのしい語らい」
のパーティーのような企画展でもある。
ニューヨークから東京から、各地で活躍する友人達のメ
ッセージが、60余点の作品となってギャラリーをうめ
る。立体の作品が15余点。庭につながる柿川の流れと
美しい自然の光と緑とが、そして四季の移り変わりが、
ギャラリーの作品に新しい息吹を与える。それはオルセ
ーやスミソニアンのコンセプトに迫る、新しいコンテン
ポラリーアートの世界を創り出すに違いない。

* * *