生きる歓び 子供の姿で表現
丸山正三展「MaRouとコドモたち」によせて
豊口協(長岡造形大学理事長)

久しぶりの丸山正三の力作展である。人生を通して求め
続けてきたメッセージ。「真善美」の思想を一堂に集め
た展覧会である。
丸山正三は、医師としての人生を通して、多くの患者と
接して来た。その患者の一人一人の生きざまが、間もな
く白寿を迎える丸山正三の全身に、人間愛の絆を育み続
けて来た。その愛の絆が、一本の絵筆に託され、丸山正
三の世界がメッセージとしてキャンバスの上に描かれて
いる。
世界中の子供たちの姿。子供たちを通して訴える生きる
歓びが、心をしめつけるような迫力で、しかも爽やかに
迫ってくるのはなぜだろうか。
医師として絵描きとして、これほど二つの世界を融合さ
せた作家は他に類を見ない。
今回の展覧会は、親子で見ることの喜びが託されている。
「早春の広場」に目を移してみよう。広場の真ん中に子
供が描かれ、ハトが舞い人々が集う。生活がそこにあり、
交わし合う言葉が聞こえてくる。
3年前、丸山正三美術展が長岡市の上組小学校で開かれ
た。その時の小学生の素直な感性が創り出したのが、今
回の展覧会といえるだろう。丸山正三と子供たちの世界。
人生を通して求め続けた美の世界が、光に輝いてみえる
会場である。


新潟日報「あーとぴっくす」掲載

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