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2010hirataヒラタヒロヒコ

2010年8月4日(水)―12日(木) 10:00~18:00
会期中無休, 最終日は17:00まで.

◆ ヒラタヒロヒコ展によせて
滝沢ナオト 


ヒラタヒロヒコ。と書いてみる。そっと、発語してみる。ほら、顔がほころぶでしょう。太平洋と二字も共通するその名が体現するように、おおらかで柔和なヒラタ氏は誰からも親しまれる。しかしその穏やかな外見の内には、猛々しいターボエンジンが搭載されているのだっ!それは、夢見るエナジィ。日常を生きながら、遠いどこかを見つめるイマジネーション。そしてお茶目な遊びゴコロ。子ども顔負けの自由な発想を、大人の知恵と磨かれたスキルで実行に移すとどうなるか、というその見本がヒラタ氏の作品群にはある。キャプションを読んで思わずにやりとする。「面白きことも無き世を面白く」、生きていく方法。大人だからこそ造り出せる世界。
少年のころ、オトナなんてつまらないと思っていた。しかし、今は言える。大人になるって面白いよ。つまらない大人もいる。それは大人になれていない大人か、大人の意味を勘違いしている大人だ。思春期はいろいろあるけれど、乗り切って本当の大人になれワカモノたち。楽しいぞー!
「遊びをせんとや生まれけむ」。ホイジンガは人間をホモ・ルーデンス(遊戯人)と定義したが、遊びは真剣にやってこそ楽しいのだと私たちは知っている。人生もしかり。一見クダラナイことを、真剣に実験するヒラタ博士は、理知的で涼やかな瞳に狂気・驚喜の炎をきらめかせているマッドサイエンティストだ。トイボックスのような研究室から、さあ何が飛び出すか、今からワクワクする。

新潟日報「あーとぴっくす」掲載