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2009maeyama前山忠展〈平面の視界〉

2009年11月23日(月)―29日(日) 10:00~18:00
25日(水)休廊. 最終日のみ17:00まで

◆ 展にあたっての作家本人によるコメント
前山忠 


ここしばらく立体やインスタレーションの制作が中心でしたが、久しぶりにタブロー(平面)での個展となります。今回は徹底して平面にこだわりました。その可能性を展開する上で、時たま使っていた3Dキャンバスが打ってつけでした。初めから普通の画用紙やキャンバスよりかなり「立体的」にできているからです。これは、薄い紙やキャンバスがその厚みと横から見ることをほとんど考慮しなくてよいことからすれば、むしろ極端に厚みがある方が平面を扱う際にはそのギャップが際立ち、平面を考える上で効果的だからです。
平面は、そもそも人間の目に由来するいわゆる視覚的な空間です。一方、現実の三次元世界では、平面は歪んだり、立体化し、奥行きを持ち、物質的であることが避けられません。つまり、絵画で言う「平面」は、平面でない世界を平面化して見ていることになります。それこそ脳のイマジネーション(想像力)のなせるわざです。その方が、より自由で明快だ(分かりやすい)からです。
さて今回の「絵」はご覧のように色は無彩色、形もほとんどありません。わずかばかりの明暗の境界か線らしき痕跡がある程度です。いわば、NOTHING(何もない)絵ということになります。これを空虚で味気ないと感じるか、それとも表皮という境界の不思議と映るかは、人それぞれでしょう。
私はどちらかというと、一見何もないかのように見えるありふれた物や現象にこそ、この世界の深遠なるありのままの真実が潜んでいると見ている方です。したがって普遍的な問題を扱うには、一見〈NOTHING〉が表現上もシンプルで適していると思っています。