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2008koharu小春 koharu 展『冬の薔薇』

2008年11月25日(火)―30日(日) 10:00~18:00
会期中無休, 最終日は16:00まで.

◆ 小春 koharu 展によせて
豊口協|長岡造形大学理事長 


薔薇の作家〈小春〉展が開かれる。昨年の会場を訪れた人たちは、その作品の持つ不思議な美しさと迫力に圧倒されていたことを思い出す。今回も、ニューヨークから直接送られて来た作品ばかりで、その期待は大きい。
小春は、東京芸術大学卒業後、1998年にスカラシップ(奨学金)を受け渡米し、以降ニューヨークを制作の場とする国際的作家の一人である。作品は、日本はもちろん在日スウェーデン大使館やネパールのマウンテンミュージアムなど各国に収められているため、多くの国際人の間で愛され、その評判は高い。
彼女の表現技法は、シルクアクアチント。言い換えれば版画技法の一種である。モチーフはもちろん、どの作品も薔薇、しかし単純なばらではない。薔薇を通して、くり広げられてきた時間を立体的に表現しようと試みる。
ニューヨークは世界を代表する人種のるつぼである。その中に身を置いて展開されてゆく多様な世界を、薔薇という生物(植物)を通して見つめつづけている。小春は、一輪の薔薇を一人の人間として見ている。叫び、涙し、笑うその姿を通して、現代社会の息づかいを聞いている。薔薇の内面にかくされた妖や怖れを、巨大な宇宙観として問いかけてくる小春の作品に、観る人たちはどう答えることができるだろうか。期待される展覧会である。

新潟日報「あーとぴっくす」掲載