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2008mutsuko金谷範子展

2008年3月1日(土)-14日(金) 10:00~18:00
会期中無休, 最終日は16:00まで.

◆ 佐藤ムツ子展によせて
本間弘行|美術評論家 


佐藤ムツ子は本来自由で、こう言ってよければ風のような線を持ち、また、あざやかに色彩をあやつる、観念というよりは野生の人である。そしてそれは、たとえば今度の個展の案内状にも使われている、黒地に白の、格子のような図柄が描かれた作品からも感じ取ることができる。言いかえればそれがどのような図柄を取ろうとも、画面から立ち上がってくるのは佐藤を通じてあらわれる原始のにおいであり、もしかしたら佐藤は、まだ手のつけられていない未開拓の豊かな自然である。
ただ今回の作品は、そう言い切ってしまうにはやや画面が整理整頓されてしまっている印象があって、たとえれば女学生のように素直でありすぎている気がして、あざやかな野性は隠れて、見ていると私は少し切ない気持ちにもなってくる。いったいどうしてこんなに素直なのだろうと思うのだが、今回の版画の作品に漂う大人しさ、それはひょっとしたら、何か佐藤にあこがれているものがあるということなのだろうか。
佐藤が版画という身近だがデリケートな表現に取り組むのも、自分の野生を人工的に管理するためというよりは、草原の向こうの森の中から泉をめざして歩くためにだと思いたい。五年ぶりの版画展だという佐藤は、進んでいくという決意を確かにしているのだ。
 


佐藤ムツ子展のために 立見迪子

造形を楽しむ天性の伸びやかさ。
リズム、線、面、色のバランスとハーモニー。
版画の持つ静と動の調和を楽しめる。

線で遊ぶ
面で遊ぶ
リズムで遊ぶ

縦横無尽に
ココロを飛ばし
力を抜いて黙黙と

造形という
無限の庭で
無心に遊ぶ